Ⅰ.ワインの熟成/貯蔵用に

ステンレス樽はステンレスタンクやオーク樽の代替に、主に白ワインの熟成/貯蔵に適しています。 赤ワインの場合、オーク樽の微細な気孔から微量の酸素が樽内に侵入し、それがワインの色素を安定させ、渋み成分（タンニン）をまろやかにします。またオーク材特有の抽出成分は赤ワインに深みと複雑さを加味します。
これに対し白ワインの場合、ソーヴィニョン・ブランやピノ・グリなど、フルーティーさを大事にするアロマティック・ワインと呼ばれるものには、通常オーク樽は使用されません。近年では日本固有の白ワイン「甲州」についてもオーク樽は使用されなくなってきています。

シャルドネなどボディーのある一部の白ワインにはオーク樽も用いられていますが、赤ワインと比較して色素もタンニンも微量の白ワインは、オーク材や酸素と接触することに赤ワインほどメリットがありません。 以上から、オーク材からの影響がなく、密栓により外気による酸化を防ぐステンレス樽は、均一な風味に管理でき熟成過程もコントロールしやすいため、主に白ワインの熟成/貯蔵に力を発揮するといえます。もちろん、赤ワインや小ロットワインの熟成/貯蔵、品質管理にもご使用いただけます。

Ⅱ.サーバーとして

当社取扱いのステンレス樽には専用の蛇口を装着することが可能ですので、補酒用のタンクやショップ用のサーバーとしてもご使用いただけます。 また本来、ワインの品質を保つには樽内をワインで満量にし酸化を防ぐのが鉄則です。当社製品は本体上部にサイフォンを取り付けることにより、イベントやご家庭でのご使用など、樽内のワインが漸減し、かつワインを満量にしておけない場合の異常酸化を防ぐことができます。（蛇口、サイフォンの詳細はこちら）

※サイフォンはワインの酸化を完全に防ぐものではございません。あくまで樽をワインで満量にできないときの対応策とお考え下さい。